相続登記とは、相続財産である土地や建物の名義を変更する手続きのことです。
この手続きを怠ると、その土地や財産の所有権を主張することができません。
つまり法律的に、自分の所有物とは認められないのです。
しかし、この登記手続きには明確な期限が定まっていないために、
または下記のような誤解によって怠っているケースが多発しています。
【登記をしない理由】
●死亡した人が地方に土地を保有していた場合に、
遺族の方(相続人)では発見することが出来ずに、名義変更を怠ったケース
このまま放置しておくと、相続する権利を保有する相続人が時間とともにどんどん増えて
いき、遺産分割がスムーズに進まずに、時が経つにつれて相続人が増え、遺産分割に異を
唱える相続人が出てきます。
また、分割方法で合意していたものの新しい相続人も相続分を主張してきたりするなど、
一向に遺産分割が進まないことになってしまいます。
●相続人が(借金などを理由に)行方不明になってしまい、
その相続人が不在のため、相続ができないと思い込み名義変更をしなかったケース
相続人がなんらかの理由で行方不明になってしまうこともあります。
しかし、その相続人不在ではもちろん相続は成立しません。
ですから、このような場合に、家庭裁判所に「不在者財産管理人の申立て」を行い、
行方不明になってしまった相続人の代わりに、法律の専門家などが行方不明者の
財産管理人として、話し合いに参加し、遺産を分割することができます。
また、7年間以上生死不明の場合は、家庭裁判所に失踪宣告の申立を行い、
行方不明者を法律上死亡したものとみなす制度もありますので、ぜひご相談下さい。
●登記済証(権利証)を紛失したため、登記ができないと思い込んでいるケース
不動産を所有している方は、権利証(不動産登記法改正後は、登記識別情報)をもって
おられると思います。
しかし、相続を原因として名義変更する場合は、権利証(登記識別情報)は必要ありま
せんので、ご安心下さい。
●相続登記をすると、“莫大な”相続税が発生すると思い込んでいるケース
相続に関する手続きをした時に、常に相続税が発生すると思っておられる方が非常に多い
のですが、相続税が発生する相続案件は全体の5%に満たないのが現状です。
つまり、殆どのお客様には相続税は課税されません。
ですから、安心して相続財産の名義変更をお済ませ下さい。
●登記をせず、そのまま長期間経過してしまった場合、
なんらかの罰則を恐れて、名義変更ができなかったケース
名義変更をしなかったからといって、罰則などが適用されることはございません。
ですから、迅速に名義変更することをお勧めいたします。
●そもそも登記が必要なことすら知らないケース
新しく土地を取得した場合は、所有権の移転登記が必要になりますし、建物を新築した
場合などは、所有権の保存登記が必要になります。
自分の土地や建物の権利を守るためにも、登記は絶対にしておくべきです。
【登記をしないデメリット】
●その相続財産(不動産)に関する自分の権利を主張することができない。
(登記していなければ、自己の権利を他人に対して主張できません。)
●不動産を担保に銀行融資を受けられない。
●時が経つとともに、関係性の希薄な相続人が増え、まとまる話もまとまらなくなる。
●相続財産の名義変更(遺産分割)を終えていない場合は、法定相続人全員の共有財産
となるので、その不動産の売却ができない。
相続トラブル事例!
岡山市在住健二さんの場合(例)
※①、②などの数字は、相続に関係する人たちの死亡順を表しております。
健二さんは相続に関するHPに「相続登記には期間の制限はなく、必要になった時に登記
しても問題ない」と記載されていたことを覚えていました。
その為、知り合いの司法書士の強い勧めを断って、自分の父である健吾さんの死亡後、
健吾さんの所有である土地の登記をすることなく、放置していました。
相続に伴う登記のことなどすっかり忘れて、そのまま14年が経過した後、その土地の
購入希望者が現れました。
その話を喜んだ健二さんは売却を決めましたが、そのためには相続登記をして土地を
健二さん名義にしなければなりませんでした。
そこで、司法書士に相続登記の依頼をしました。
相続登記を放置している間に、健二さんの兄弟である健一さん、健三さんが亡くなって
おり、相続人の範囲が広がっていました。
(健吾さんが亡くなった直後の話し合いでは、その土地は次男である健二さんが相続する
ことで兄弟間で話がまとまっていました。)
そして、その土地に関する事前約束など全く知らない、健二さんとは縁遠い人間同士で
遺産分割協議(遺産を分ける話し合い)を行いました。
しかし結局まとまらず、売却代金を全員で分けることになり、健二さんの手元には
わずかな額しか入りませんでした。
すぐに相続登記をしなかったために、ピンクの網掛けをしている親族同士で遺産分割を
しなければならなくなりました。
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